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演習・基礎演習

◆演習ⅠA 2009年度

◇テーマ

 裁判員制度と模擬裁判員裁判――学習と準備編――

◇授業の目標

 ① 今年春から実施される裁判員制度の立法過程を明らかにして、裁判員制度の概要と問題点を把握する。
 ② 秋学期の演習ⅠBで取組む模擬裁判員裁判のシナリオを検討する。
 ③ 簡単な模擬裁判員裁判を実際に開催して、ゼミ参加者が体験する。
 ④ 刑法と刑事訴訟法の関連する分野について学習する。

◇科目の位置づけ

 裁判員制度を通じて、刑法と刑事裁判手続きの初歩的な知識を身につけ、法学の専門的な学習への橋渡しを行う。

◇授業の概要

 ① 司法制度改革推進本部の裁判員制度・刑事検討会の議論の内容を検討して、裁判員制度の目的・内容や問題点を把握する。また、立法過程のあらましも把握する。
 ② 殺人事件を対象とする模擬裁判員裁判のシナリオ案をもとに、自由に討論してシナリオの完成を目指す。
 ③ 殺人事件ないし重要事件を内容とする簡単な模擬裁判員裁判を、ゼミ生で、裁判員・裁判官・検察官・弁護士・被告人・傍聴人などの役割を分担して実施する。
 ④ 刑法と刑事訴訟法の関連する分野を学習する。

◇授業目次

 第1回    開講にあたって    春学期の授業のプログラムについての紹介と質疑・応答
 第2回    裁判員制度の学習①    裁判制度の立法過程の学習
 第3回    裁判員制度の学習②    裁判員制度の要点の学習
 第4回    超簡単な刑事事件の裁判ドリル①    ゼミ生で役割を分担して、きわめて簡単な模擬裁判を実践する
 第5回    超簡単な刑事事件の裁判ドリル②    ゼミ生で役割を分担して、きわめて簡単な模擬裁判を実践する
 第6回    評議その1    全員が裁判員になって、事件の評議
 第7回    簡単な刑事事件の裁判ドリル①    ゼミ生で役割を分担して、簡単な模擬裁判を実践する
 第8回    簡単な刑事事件の裁判ドリル②    ゼミ生で役割を分担して、簡単な模擬裁判を実践する
 第9回    評議その2    全員が裁判員になって、事件の評議
 第10回    裁判ドリルに関する刑法の学習    実践した模擬裁判に関係する刑法の学習
 第11回    裁判ドリルに関する刑法の学習    実践した模擬裁判に関係する刑法の学習
 第12回    裁判ドリルに関する刑法の学習    実践した模擬裁判に関係する刑法の学習
 第13回    評議その3    刑法の学習をふまえて、再度評議
 第14回    まとめ その1    ブレーンストーミングによるまとめ
 第15回    まとめ その2    まとめ



◆演習ⅠB 2009年度

◇テーマ:

 裁判員制度と模擬裁判員裁判――実践編――

◇授業の目標:

 ① 演習ⅠAで検討したシナリオをもとに、模擬裁判員裁判を実践する。
 ② 模擬裁判員裁判を実践するなかで、リーガルマインドを養う。
 ③ 次年度の課題を確かめる。


◇科目の位置づけ:

 模擬裁判員裁判の実践のなかで、刑法と刑事裁判手続きの初歩的な知識を身につけるとともにリーガルマインドを養い、法学の専門的な学習への橋渡しを行う。

◇授業の概要:

 ① 殺人事件を対象とする模擬裁判員裁判のシナリオをもとに、模擬裁判員裁判をゼミ生全員で行う。
 ② 模擬裁判員裁判ではゼミ生全員で行うが、各自が交代で裁判員・裁判官・検察官・弁護士・被告人・傍聴人の役割を分担するようにする。

◇授業目次

 第1回    開講にあたって    顔合わせと秋学期のプログラムの確認
 第2回    復習    春学期の学習のおさらい
 第3回    模擬裁判に関係する刑法の学習①    模擬裁判を実践する上で必要な刑法の知識の習得
 第4回    模擬裁判に関係する刑法の学習②    模擬裁判を実践する上で必要な刑法の知識の習得
 第5回    模擬裁判に関係する刑法の学習③    模擬裁判を実践する上で必要な刑法の知識の習得
 第6回    模擬裁判に関係する刑法の学習④    模擬裁判を実践する上で必要な刑法の知識の習得
 第7回    模擬裁判の準備    模擬法廷の確認と役割分担(裁判官、裁判員、検察官、弁護士、書記官、被告人、証人その他)。道具の準備。
 第8回    模擬裁判の実践①    本格的なシナリオによる模擬裁判の実践
 第9回    模擬裁判の実践②    本格的なシナリオによる模擬裁判の実践
 第10回    模擬裁判の実践③    本格的なシナリオによる模擬裁判の実践
 第11回    評議①    模擬裁判を実践したことをふまえた事実関係と罪刑についての評議と論点の確定
 第12回    評議②    模擬裁判を実践したことをふまえた事実関係と罪刑についての評議と論点の確定
 第13回    評議のまとめ    論点の整理と討論
 第14回    まとめ    まとめ
 第15回    まとめ    まとめ


◆演習ⅢB 2009年度

◇テーマ:

 大津事件とはなにか

◇授業の目標:

 1891(明治24)年5月11日に、日本を訪問中のロシア皇太子・ニコライが、滋賀県大津市で警備の巡査・津田三蔵に突然斬りかかられ負傷する事件が発生した。
 日露関係に重大な影響を与えるこの事件の処理をめぐって、政府と司法部の意見が分かれ衝突したので、形成途中の日本近代国家は大きく動揺した。
 この演習では、大津事件の事実関係と法律問題の所在を把握することをめざしたい。あわせて司法権独立の諸問題に迫る。


◇科目の位置づけ:

 より踏み込んだ専門的演習の展開

◇授業の概要:

 ニコライの日本訪問計画、当時の日露関係の状況、大津事件発生時の状況、津田三蔵の経歴、政府や司法部の対応、事情聴取・裁判・判決における法律問題などを詳細に追跡する。また、司法権独立についての諸文献を検討する。

◇授業目次

 第1回    開講にあたって    ゼミ参加者の顔合わせ。ゼミの趣旨説明。今後の運営方法やスケジュールについての協議。

 第2回    大津事件の概容    大津事件の概容と時代的背景についての報告発表と討議。

 第3回    事件の発生と捜査経過    事件の発生と捜査経過についての報告発表と討議。

 第4回    近隣住民の目撃証言    近隣住民の目撃証言の紹介と検証・討議。卒論指導。

 第5回    車夫らの目撃証言    車夫らの目撃証言の紹介と検証・討議。

 第6回    警察官らの目撃証言    警察官らの目撃証言の紹介と検証・討議。

 第7回    被告津田三蔵の訊問内容    被告津田三蔵の訊問内容の紹介と検証・討議。

 第8回    被告津田三蔵の病歴について    被告津田三蔵の病歴についての資料の検証・討議。

 第9回    大津地裁における大審院裁判の内容    大津地裁における大審院裁判の内容の紹介。

 第10回    大審院裁判の評価    大審院裁判の評価についての見解表明と討議。

 第11回    司法権の独立との関連     司法権の独立についての経緯の紹介と論点整理。

 第12回    近現代の重要裁判 その1    明治大正昭和期の重要裁判の検証(その1)。

 第13回    近現代の重要裁判 その2    明治大正昭和期の重要裁判の検証(その2)。

 第14回    全体討議    これまでのゼミ内容の全般にわたる討議。

 第15回    まとめ    ゼミのまとめ。


◆基礎法系演習Ⅲ 2009年度

◇テーマ:

 高度経済成長の光と影 ――四日市公害の歴史――


◇授業の目標:

 1972(昭和47)年夏、津地裁四日市支部は、四日市ぜんそく患者らがコンビナート企業に求めていた損害賠償請求を認める判決を下して公害を断罪した。
 四日市公害の歴史を、石油コンビナートの形成から、公害患者の発生、公害訴訟、その後の環境行政の展開というなかでふりかえりたい。そのなかで、公害と高度成長、公害裁判、環境行政について考える。


◇科目の位置づけ:

 より踏み込んだ専門的演習を展開する。
 大学の授業の中心に演習がある。
 この演習では四日市公害を素材として、レポート、討論を通じて法学的なセンス、歴史的なセンス、行政マンのセンスを養おうとするものである。
 問題発見・問題解決能力、表現力を養おうとする人は、ぜひ演習に参加して自分の才能を磨いてほしい。


◇授業の概要:

 石油コンビナートがなぜ四日市で建設されたのか。なぜ大気汚染が長い間放置され、公害患者が生まれ、死者まで出したのか。
 公害をめぐる損害賠償訴訟を原告らが提起するに至った事情、裁判に対する取り組み、疫学的証明と科学的証明の違い、法廷での証人尋問の模様、高度経済成長や公害行政に携わった人々の悩みや苦労などなどを、調べていきたい。

◇授業目次

 第1回    開講にあたって    ゼミ参加者の顔合わせ。ゼミの趣旨説明。今後の運営方法やスケジュールについての協議。

 第2回    四日市石油コンビナートの建設    四日市石油コンビナートの建設がどのようにして計画され、どのようにして実施され、三重県民・四日市市民はどのように歓迎したかについての報告発表と討議。不法行為についての学習。

 第3回    異臭魚問題    異臭魚問題の発生・経済的打撃と漁民の悩みについての報告発表と討議。不法行為についての学習。

 第4回    大気汚染    大気汚染の発生と住民の健康被害と生活妨害についての報告発表と討議。不法行為についての学習。

 第5回    四日市喘息    四日市喘息の発生と実態についての報告発表と討議。不法行為についての学習。

 第6回    黒川調査団    四日市公害に対する黒川調査団による政府の公式についての報告発表と討議。

 第7回    公害認定制度    公害認定制度の長所と短所についての報告発表と討議。不法行為についての学習。

 第8回    四日市公害訴訟の概略    四日市公害訴訟の提起から判決までの経緯の概略についての報告発表と討議。不法行為についての学習。

 第9回    四日市公害訴訟の法的諸問題    四日市公害訴訟で争われた因果関係論と共同不法行為などの法的諸問題についての報告発表と討議。不法行為についての学習。

 第10回    四日市公害訴訟判決    津地裁四日市支部の米本裁判官による判決の検討。

 第11回    総量規制    総量規制という新しい公害対策と行政施策についての報告発表と討議。不法行為についての学習。

 第12回    公害健康被害補償法の成立    公害健康被害補償法の成立についての報告発表と討議。不法行為についての学習。

 第13回    公害問題の現在と未来    公害問題の現在と未来についての報告発表と討議。不法行為についての学習。

 第14回    これまでの論点についてのブレーンストーミング    これまでの報告討議で出された論点について、いくつかの立場に分かれたゼミ参加者によるブレーンストーミングを試みる。

 第15回    まとめ    ゼミの学習のまとめ